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法学部カリキュラム

カリキュラム名 担当教員
比較政治学 田嶋 信雄
シラバス(成城大学シラバスシステム 2022.3.27現在のデータより引用。)
2022
比較政治学

多様な政治の世界を理解するために


担当教員 実施学期 単位数 配当 曜日・時限 教室名 授業コード
田嶋 信雄 (たじま のぶお)
通年 4 法3・4 水 1
008
4606

授業の内容
 比較政治学は,第二次世界大戦後のアメリカ合衆国を中心に発展してきた比較的若い学問である(ちなみに,日本比較政治学会が約300人の賛同を得て発足したのはようやく1998年になってからであった)。この学問は,冷戦下でのアメリカ合衆国の世界戦略に密接に関連して発展し,もともとはイデオロギー的な色彩を色濃く持つ学問であったが,当初アメリカ合衆国およびイギリス・フランス・ドイツ・イタリアといったヨーロッパの大国に限定されていた学問的対象を次第に拡大し,中部ヨーロッパ中小国,南欧諸国,東欧社会主義諸国,さらにはラテンアメリカ,東南アジア,台湾,日本へと視野を拡大し,それにともない普遍的な性格を持つ学問へと成長していった。本講義の目的は,こうした戦後における比較政治学の発展を,その理論と実態分析に即して紹介することにある。
到達目標
 履修者は,世界各国に多様な政治体制が存在し機能していることを認識し,かつ理解した内容を比較政治学の諸概念を用いて自ら表現できるようになる。
授業の方法
 講義形式とし,対面授業で行う(なお,新型コロナウイルス感染拡大により遠隔授業に切り替える場合は,オンデマンド形式で行う)。パワーポイントを多用し,視覚的にも楽しめる授業を目指したい。
 毎回,ミニテストとリアクションペーパーの提出を求める。次回の授業の冒頭に前回ミニテストの解答を開設し,リアクションペーパーへのコメントを行う。
授業の計画
1. 第0章 授業の方法および内容に関するガイダンス
2. 第1章 権力構造の比較政治学
1.アメリカ合衆国の権力構造-権力エリートによる統治か政治的多元主義か
3. 第1章 権力構造の比較政治学
2.コミュニティの権力構造
4. 第2章 組織と運動の比較政治学
1.政党の歴史
5. 第2章 組織と運動の比較政治学
2.政党の定義と分類
6. 第2章 組織と運動の比較政治学
3.政党制(1)
7. 第2章 組織と運動の比較政治学
4.政党制(2)
8. 第2章 組織と運動の比較政治学
5.政党制(3)
9. 第2章 組織と運動の比較政治学
6.利益団体と社会運動(1)
10. 第2章 組織と運動の比較政治学
7.利益団体と社会運動(2)
11. 第3章 政治発展と政治文化の比較政治学
1.政治発展論
12. 第3章 政治発展と政治文化の比較政治学
2.政治システム論と政治文化の概念
13. 第3章 政治発展と政治文化の比較政治学
3.政治文化論批判 4つの視点(1)
14. 第3章 政治発展と政治文化の比較政治学
4.政治文化論批判 4つの視点(2)
15. 第3章 政治発展と政治文化の比較政治学
5.政治文化の分裂――オーストリアの事例
16. 第4章 民主主義体制の比較政治学
1.「ポリアーキー」と「民主化の波」
17. 第4章 民主主義体制の比較政治学
2.「求心型」デモクラシー
18. 第4章 民主主義体制の比較政治学
3.「遠心型」デモクラシー
19. 第4章 民主主義体制の比較政治学
4.「多極共存型」デモクラシー
20. 第4章 民主主義体制の比較政治学
5.「非政治型」デモクラシーと「ネオ・コーポラティズム」
21. 第5章 非民主主義体制の比較政治学
1.「全体主義体制」論
22. 第5章 非民主主義体制の比較政治学
2.「権威主義体制」論
23. 第5章 非民主主義体制の比較政治学
3.アジアの権威主義体制と開発独裁
24. 第5章 非民主主義体制の比較政治学
4.ラテンアメリカと冷戦期東欧の権威主義体制
25. 第5章 非民主主義体制の比較政治学
5.戦前日本の政治体制(1)
26. 第5章 非民主主義体制の比較政治学
6.戦前日本の政治体制(2)
27. 第6章 政治体制変動の比較政治学
1.民主体制の崩壊と「均衡回復」
28. 第6章 政治体制変動の比較政治学
2.権威主義体制の民主化――台湾の事例
29. 第6章 非民主主義体制の比較政治学
3.ポスト全体主義体制・ポスト権威主義体制の諸問題
30. 補論:現代政治の諸問題

 注目すべき重要な比較政治学的事案が日本ないし世界で発生した場合,授業(の一部)を使って解説を行うことがある。
授業時間外の学修(予習・復習等)
 授業のパワーポイントを事前に法学部オリジナルサイトにアップするので,あらかじめ授業の概要を把握して出席すること。授業は連続した内容なので,授業終了後,次回までに前回授業の内容を復習しておくこと。
 想定学修時間:1回の授業につき,予習1時間・復習1時間程度。 
成績評価の基準と方法
授業への積極性(20%) 定期試験の成績(50%) ミニテスト成績(30%)

新型コロナウイルス感染拡大により定期試験が行えなくなった場合は,次の基準で成績評価を行う。授業への積極性(40%),ミニテスト(60%)
教科書
 教科書は使用しない。
参考文献
 特に指定しない。
履修者への要望
規則正しい学習を心がけること。
たんに受動的に講義を受けるだけではなく,新聞,テレビニュースなどを通じて世界の政治の動向に関心をもつようにすること。
教員との連絡・相談方法
 メールアドレス1:tajima[at]seijo.ac.jp
 ※ [at]は@に置き換える。

相談があれば随時メール(ないし zoom)で応じる。
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