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専任教員紹介

教授
指宿 信 Makoto Ibusuki
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担当科目: 刑事訴訟法
専門紹介
刑事訴訟法分野では、もともと裁判所が裁判を打ち切る権限をめぐる理論研究で学位を得たことから、公判手続きが専門でしたが、現在、捜査法領域で、いわゆる「取調べの可視化(録音・録画)」問題を中心に研究を進めています。また、法学以外の学問との学際的な分野にも興味があり、取調べや公判のあり方をめぐって「法と心理」にかかわったり、コンピュータ・ネットワークに対する捜査手続などの問題を検討するため「情報ネットワークと法」に関心を寄せています。 第二の専門として、「法情報学」を研究しています。一言でいうと、「法律関連情報(法情報)をめぐる研究」と「法にかかわる情報学的考察」です。
自己紹介
研究内容
1.刑事訴訟法分野では、博士論文を単行本にした①『刑事手続打切りの研究』(日本評論社、1995年)刊行の後に執筆した論文が相当の数にのぼったため、二冊目の研究書を準備中です。また、死刑や誤判問題にも関心を持っており、監訳書として②ムミア・アブジャマール著『死の影の谷間から』(現代人文社、2000年)、③訳書としてスコット・トゥロー著『極刑:死刑をめぐる一法律家の思索』(岩波書店、2005年)などを出しています。 近著として、米国の誤判事情を明らかにした監訳書④『無実を探せ!イノセンス・プロジェクト』(現代人文社、2009年9月)や、⑤『刑事手続打切り論の展開:ポスト公訴権濫用論のゆくえ』(日本評論社、2010年3月刊)があります。 2.法情報分野では、これまで、主としてインターネットを素材にして刊行した出版プロジェクトがあります。⑥共著『法律学のためのインターネット』(日本評論社、1996年)、⑦編著『インターネットで外国法』(同、1998年)、⑧編著『サイバースペース法』(同、2000年)で“インターネット三部作”と呼んでいます。⑥はその後改訂し、⑨共著『法律学のためのインターネット2000』(同、2000年)となり、更に⑦と⑨をひとまとめにしてグレードアップした⑩『インターネット法情報ガイド』(同、2004年)を出すなど、啓蒙的な仕事が続きました。また、図書館の世界と法学を架橋した⑪編著『法律情報サービスと図書館の役割』(勉誠出版、2009年3月刊)もあります。  最新刊は、⑫単著『法情報学の世界』(第一法規、2010年3月刊)(http://www.daiichihoki.co.jp/dh/product/025379.html)で、これをテキストとして、新年度は「法情報学」を前期2単位で開講します。 3.法情報の仕事と並行して始めたのが、法律学にかかわるスキル(リーガル・スキルズ・シリーズと呼んでいます)をきちんと初学者でもわかりやすい本にする出版プロジェクトです。第一弾は、法律に関する多様な情報の調べ方をまとめたリサーチ・ガイドブック、⑬監修『リーガル・リサーチ』(日本評論社、2003年)です。企画立案から著者の選定、刊行まで7年を要しました。実務でも研究教育でも活用いただき、2008年には三版となりました。2009年には、論文執筆ガイドとして、⑭ユージン・ヴォロック著『リーガル・ライティング』(日本評論社、2009年)を翻訳刊行しました。引き続き、法学教育・研究に不可欠なスキルを扱った作品を刊行していく予定です。
学歴
1978年4月~1982年3月 島根大学法文学部法学科
1982年4月~1984年3月 金沢大学大学院法学研究科修士課程
1986年4月~1989年3月 北海道大学大学院法学研究科博士後期課程
職歴
1989年4月~1991年3月 日本学術振興会特別研究員
1991年4月~2000年10月 鹿児島大学法文学部法学科助教授
2000年11月~2002年3月 同教授
2002年4月~2004年3月 立命館大学法学部教授
2002年4月~2009年3月 同大学院法務研究科教授
2009年4月 成城大学教授
主な業績

<単行本、著書、共著等>

  • 『証拠開示と公正な裁判 増補版』(単著)現代人文社(2014年10月)
  • 『【監訳】アメリカ捜査法』(共著)レクシス・ネクシス・ジャパン(2014年5月)
  • 『とらわれた二人 無実の囚人と誤った目撃証人の物語 【共訳】』(共著)岩波書店(2013年12月)
  • 『えん罪原因を調査せよ! 【監修】』(共著)勁草書房(2012年9月)
  • 『証拠開示と公正な裁判』(単著)現代人文社(2012年8月)
  • 『リーガル・リサーチ 第四版 【監修】』(共著)日本評論社(2012年4月)
  • 『【編著】取調べの可視化へ!  新たな刑事司法の展開』(共著)日本評論社(2011年7月)
  • 『被疑者取調べと録画制度 取調べの録画が日本の刑事司法を変える 』(単著)商事法務(2010年12月)
  • 『法情報学の世界』(単著)第一法規(2010年3月)
  • 『刑事手続打切り論の展開:ポスト公訴権濫用論のゆくえ』(単著)日本評論社(2010年3月)
  • 『(監訳)無実を探せ! イノセンス・プロジェクト』(共著)現代人文社(2009年9月)
  • 『リーガル・ライティング [法律論文の書き方] 【翻訳】ユージン・ヴォロック著』(単著)日本評論社(2009年4月)
  • 『法律情報サービスと図書館の役割 【編著】』(共著)勉誠出版(2009年3月)
  • 『リーガル・リサーチ 第3版 【監修】』(共著)日本評論社(2008年3月)

<論文、判例評釈、紀要、雑誌記事等>

<その他付記事項(著作以外の業績、記載基準等)>

学会活動
日本刑法学会、日米法学会、犯罪社会学会、法と心理学会、情報ネットワーク法学会(副理事長)、法とコンピュータ学会、コンピュータ利用教育協議会(CIEC)
その他
H19-23 日弁連法務研究財団 研究助成 「取調べ録画の研究」\2,000,000
H20-22 科学研究費 基盤B・研究代表「裁判員裁判に対する認知科学の寄与・貢献をめぐる学融的実証的研究」\19,370,000
H21-23 成城大学特別研究助成金 「法律学における学術情報ならびに判例情報の生成・編纂・伝達プロセスに関する研究」研究代表 \400,000
H22-23 図書館振興財団支援事業「法情報コンシェルジュ養成プロジェクト」代表 \1,200,000
H23-25 科学研究費 基盤B・研究代表「市民参加型司法プロセスにおける「情報的正義」の構築に向けた学融的実証的研究」\18,070,000
H23-27 科学研究費 新学術領域「取調録画と裁判員裁判-取調べ過程の可視化をめぐる制度構築と裁判員裁判への影響」研究代表  /10,860,000
H23-25 科学研究費 挑戦的萌芽 研究代表「脱当事者主義モデルとしての治療的司法に関する比較法的研究」\3,000,000
H26-28 科学研究費 基盤B・研究代表「治療的司法論の理論的展望と日本的展開」14,250,000
H26 成城大学特別研究助成「比較刑事司法改革論の基礎的研究—刑事司法制度の改革過程をめぐる日米比較」280,000
H27 法務研究財団「情状弁護の質的転換に関する実証的研究:更生支援型弁護の展開とその可能性」500,000
H27-28 成城大学特別研究協定共同研究 研究代表「司法取引によるえん罪危険性に関する学際的国際比較研究」 2,000,000

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